アーレックス株式会社

AREX Life

世界遺産の街、イギリス・バースへようこそ。

家族団らんでほっこり、本場のイギリスのクリスマス。

ハモンド綾子〈イギリス在住〉



もうすぐクリスマス。日本では、ロマンチックな時間を過ごす日として定着していますが、イギリスの人々は一体どんなクリスマスを過ごしているのでしょうか?今回は、夫(イギリス人)の家族の様子をご紹介しながら、イギリスの典型的なクリスマスの過ごし方についてお話したいと思います。

イギリスでは、クリスマスを盛大にお祝いするのは24日でなく25日のクリスマス当日で、この日は家族と一緒に楽しい時間を過ごします。公認の恋人がいれば、その人を実家に連れて行くこともありますが、日本のように2人きりでロマンティックなデートをする日という概念はイギリスにはありません。
わが家では24日に夫の実家に移動します。そして翌朝、クリスマスの朝に子どもたちが目を覚ますと、大きなクリスマスツリーの下には色とりどりのラッピングが施されたプレゼントの箱が並べられています。



一刻も早くプレゼントを開けたい子どもたちをなだめて朝食を済ませると、いつもよりお洒落をした義母がエプロンをかけ、慌ただしくお料理の準備を始めます。お昼の時間が近づくと、義兄家族たちが続々到着。運ばれてきたプレゼントはさらにクリスマスツリーの下へ。
こんがりジューシーな匂いが家中に充満してきたら、いよいよ“クリスマス・ディナー”の時間です。

お昼なのにディナーと呼ばれるその訳は、イギリスでは1日のうちのメインの食事のことを“ディナー”と言っていた時代の名残り。クリスマス専用のテーブルクロスが敷かれた食卓に、七面鳥の丸焼き、ローストポテト、人参、インゲン、芽キャベツなどの温野菜、ヨークシャー・プディングという甘くないシュー生地、肉汁からつくったグレービーソース、西洋生姜であるホース・ラディッシュ、クランベリー・ソースが並びます。

乾杯の前に、まず“クリスマス・クラッカー”の出番。それぞれ自分の両腕を前で交差し、両隣の人とクラッカーの端と端を持ってみんな一斉に引っ張ります。中からは紙製の王冠、クイズが書かれた紙、小さなおまけが出てきて、自分の手に残ったクラッカーの中身は自分のものになる、という趣向です。



紙製の王冠を被って乾杯、義母のお手製料理を堪能した後は、“クリスマス菓子”の登場。白いアイシングで洋酒たっぷりのドライフルーツ生地を包んだクリスマス・ケーキ、同じくドライフルーツ生地の小山型のケーキにブランデーをかけて炎を灯すクリスマス・プディング、ドライフルーツをビスケット生地で包んだミンスパイなどが、イギリスの伝統的なクリスマス菓子です。
泡だてていない生クリームやカスタード、ブランデーバターを添えていただきますが、お酒が効いていてかなり濃厚なため、実は若い世代にはあまり人気がありません。お菓子づくりが得意な義母はアップルパイや、ゼリーなども用意してくれます。



食後はクリスマスツリーの周りに集まって、いよいよプレゼント交換タイムです。プレゼントをみんなに配るのは子どもの役目で、全員に配り終わったら豪快に開けていきます。日本だと綺麗な包装紙はそうっと開けて取っておきそうなものですが、豪快に破るのがイギリス流。夫いわく、喜びや興奮を表すジェスチャーなのだとか。
ちょうどプレゼントを開け終わる頃、午後3時からエリザベス女王の“クリスマス・スピーチ”のテレビ放送が始まります。子どもたちはもらったおもちゃを組み立てたりするのに忙しく、この放送を観ることはまずありませんが、多くのイギリス人にとってはこのスピーチを聴くこともクリスマスの風物詩です。
このように、家族が一緒になってほっこり過ごすのが典型的なイギリス流クリスマスです。

さてイギリスの暮らしや風習について6回にわたってお届けしましたが、今回で最終回を迎えました。読んでくださった方がこのコラムを通して、イギリスに少しでも親近感を持っていただけたらうれしいです。どうもありがとうございました。


ハモンド 綾子
私が暮らす世界遺産の都市バースの姿を通して、大都市ロンドンだけではないイギリスの魅力をお伝えします。
○プロフィール
1999年より渡英、ロンドン芸術大学ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションでファッション・プロモーション、その後AHLAホテル・マネジメントを学ぶ。現在はイギリス人の夫、2人の息子と世界遺産の街バースで4人暮らし。
ブログ【イギリス育児アルバム】
http://ameblo.jp/hammomum
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